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「手柄山中央公園」は1日中遊べるスポット!水族館や温室植 物園、インクルーシブ遊具がある広場も/兵庫県姫路市
姫路市内の中心部にある「手柄山中央公園」。約38ヘクタール広大な敷地内には、「姫路市立水族館」や「手柄山温室植物園」のほか、野球場や陸上競技場などのスポーツ施設も整備されています。なかには西洋ファンタジーの世界が広がる写真映え抜群のフォトスポットもあり、コスプレ好きにも話題の公園です。また、2024年4月にはバリアフリーの公園「みんなのさくら広場」がオープン。大型複合遊具が設置され、お子さん連れのファミリーにも人気です。今回はそんな「手柄山中央公園」の見どころをご紹介します。
姫路の中心部からも一駅の「手柄山中央公園」
「手柄山中央公園」は、山陽電鉄「手柄駅」から徒歩約10分のところにある総合公園。山陽電鉄姫路駅からも一駅と、姫路の中心部からもアクセスしやすい立地に位置しています。園内には水族館や植物園、スポーツ施設、広場があると前述しましたが、そのほかにもバラ園や日本庭園などのガーデン、展望台、慰霊碑塔などもあり、見どころ満載の公園なのです。
玄関口には、左右非対称の7つの滝(現在、水は流れていません)で構成された「カスケード」が来園者をお出迎え。階段を上った先には、色とりどりの花が植栽された「サンクガーデン」があるので、こちらで写真撮影をするのもおすすめです。園内はペットの同伴も可能ということもあって、愛犬を連れて散歩を楽しむ人の姿も。姫路市内を一望できる展望台からは姫路城も見えます。
映える写真を撮りたい!という方におすすめなのが、「ロックガーデン」。レンガ造りの塔や岩山などが建ち並び、まるで西洋ファンタジーの世界に迷い込んだような景色が広がっています。最近はコスプレ写真を撮影するコスプレイヤーの方々にも人気だそうで、コスプレイベントも定期的に行われています(※商業行為として写真撮影を行う場合や、独占的に公園の一部を使用する場合などは、使用したい日の10日前までに申請が必要)。
2024年4月には「障がいの有無に関係なく、誰でも楽しめる公園」をコンセプトにしたバリアフリーの公園「みんなのさくら広場」がオープン。車いすからの乗り降りがしやすいよう設計された「インクルーシブ遊具」や、転倒したときにケガのリスクが低い「ゴムチップ舗装」を備えるなど、みんなにやさしい公園です。
また、幼児用洋式便器を備えたファミリートイレ、オストメイト用設備や介助用ベッドを備えたバリアフリートイレも設置。休日には多くのファミリーで賑わう、「手柄山中央公園」の新たな人気スポットになりました。
播磨の生きものたちが観察できる「姫路市立水族館」
続いて紹介する「姫路市立水族館」は、「手柄山中央公園」の北エリアにある水族館。館内は新館と本館、屋上ビオトープの3つの施設で構成されており、地元の淡水魚や海の生態系を再現した展示が特徴的です。飼育員によるペンギンやウミガメ、リクガメ、ヌートリアのえさやりショーも毎日開催されていて、生きものたちの生態解説も行われます。
水族館への入館は新館1階から。新館では、播磨地方の田んぼやため池に住む身近な淡水魚や、播磨地方に生息する天然記念物オオサンショウウオといった貴重な生きものなどを中心に展示しています。
全体的に水槽はお子さんの目線の高さに合わせて設置されているものが多く、小さなお子さんでも楽しめるよう工夫されているのが印象的。小さい水槽は展示替えも比較的安易にしやすく、定期的に水槽を入れ替えることによって、いろいろな種類の生きものに出合えるのも「姫路市立水族館」の魅力のひとつです。全国の水族館で初の繁殖に成功した「ナゴヤダルマガエル」も展示されています。
また、「姫路市立水族館」では希少淡水魚の繁殖にも力を注いでおり、種の保存を行っています。ニッポンバラタナゴやアユモドキ、カワバタモロコなど、兵庫県内では限られた場所にしか生息していない生きものも見ることができます。
連絡通路で結ばれた本館では、播磨地方の里海に生息する海水魚を中心に展示。播磨灘を再現したイワシの大群やサメ、鯛などが泳ぐ水槽も。特に、人気が高いのはウミガメやペンギン。ヒトデやナマコなど海の生きものに直接ふれ合えるタッチプールもあります。
また、1日2回開催されるペンギンのえさやりショーでは、飼育員さんがペンギンの生態を詳しく解説。飼育員さんだからこそ知っている「姫路市立水族園」で暮らすペンギンたちの性格や関係性なども知ることができます。
屋内の展示エリアでは、チンアナゴやクマノミなど水族館で人気の魚も発見!
2024年9月には6年ぶりにアカウミガメの赤ちゃんが人工ふ化によって誕生した「姫路市立水族館」。お子さんが楽しみながら生きものについて学べる体験型展示もたくさんあり、ファミリーにおすすめのスポットです。
個性豊かな植物たちに癒される「手柄山温室植物園」
最後に紹介する「手柄山温室植物園」は、1980年にオープンした植物園。園内には玉ねぎの形のような大小2つの温室と、ロックガーデン、サギソウ栽培温室、ハーブ園があり、120科1,500種25,000株の植物を常設展示しています。
高さ約19mある大温室内には、熱帯や亜熱帯性の植物を中心に展示。鮮やかな花が咲く熱帯花木や、マンゴー、バナナといった熱帯果樹など珍しい植物が見られます。
こちらは食虫植物のウツボカズラ。甘い香りで虫をおびき寄せて袋の中に落とし、消化液で溶かして栄養吸収するという特性がある植物です。
園内には天井に向かって大きく伸びたこんな植物も。扇のように横に葉が広がり育っていくことから「オウギバショウ」と名づけられているそうで、温室内でも一番背の高い植物です。
小温室には、サボテンや多肉植物を展示。サボテンや多肉植物の専用温室を備えている植物園は珍しく、兵庫県内でも「手柄山温室植物園」だけ。乾燥地帯の環境を再現するため湿度や日当たり、水やりの頻度までしっかり管理を行い、冬は5℃以下にならないように調整されています。
温室の外、デッキテラスを降りると、グレビレア、バンクシア、カリステモンといった主にオーストラリア産の植物で構成されたロックガーデンがあります。
なかでも、同エリアにはある「サギソウ栽培温室」は要チェック。姫路市の市花である「サギソウ」の温度管理を行い、1年中見られるようにしている温室があるのも「手柄山温室植物園」ならではの見どころです。
また、ハーブ園へと続く通路にはアイザック・ニュートンが万有引力の法則を発見するきっかけとなった「ニュートンのリンゴの木」の子孫である貴重な苗木が展示されているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
年間に20回ほど企画展も開催されており、リピーターも多い「手柄山温室植物園」。テーブルやベンチが備わったデッキテラスでお弁当を食べることもできるので、緑を眺めながらのんびりと過ごすひとときを味わうのもよさそうです。
水族館や植物園のほか、複合遊具がある公園や色とりどりの花が咲くガーデン、西洋風の写真映えする建物、姫路城や姫路市内を一望できる展望台と、見どころ満載の「手柄山中央公園」。お弁当を持参し、1日かけてじっくり園内を散策する、なんて過ごし方もおすすめです。休日のおでかけ先の候補に、ぜひいかがでしょうか。
関連地域
兵庫県
瀬戸内海と日本海の2つの海に面し、中央には中国山地が延びる兵庫県。古くから貿易の拠点として発展してきた商業地と豊かな自然が残る兵庫県は、観光地としての見所も数多く存在します。異国文化漂う神戸の町並み、白く輝くように美しい姫路城、せとうちの海で大きく育った明石のタコや、四季の花々を楽しむことができる淡路島。買い物、温泉、歴史や文化、そして自然。どれをとっても一級品の旅が楽しめる場所です。