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禅寺とアートの融合に五感がシビれる!/ 神勝寺 禅と庭のミュージアム(広島県福⼭市)

禅寺とアートの融合に五感がシビれる!/ 神勝寺 禅と庭のミュージアム(広島県福⼭市)

海外で熱視線を浴びる『禅』(ZEN)。国内でも、写経や坐禅、禅画など禅体験がちょっとしたブームになっています。広島県福⼭市に、禅を気軽に体験できるスポットがあると聞き、さっそく⾏ってきました!

国内外が注⽬!『禅と庭のミュージアム』

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福⼭市中⼼部から⾞を約20 分⾛らせると、⽬的地の『神勝寺 禅と庭のミュージアム』にたどり着きます。国内外から多くの観光客が訪れる福⼭の注⽬スポットは、1965 年に建⽴された約7 万坪の『天⼼⼭ 神勝寺』が舞台です。こちらは国際的な修⾏道場を中核に、伽藍や茶室など新旧の名建築を有する禅寺ですが、ミュージアムという全く異なる視点を組み合わせ、禅の世界をより⾝近に感じられる演出が随所に施されています。

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その⽬⽟が、全⻑46メートルのアートパビリオン《洸庭》。彫刻家の名和晃平⽒率いるクリエイティブ・プラットフォーム「Sandwich」(京都府)の作品で、伝統的なこけら葺きの外観が、重厚な存在感を放っています。⼿前に広がるのは、作庭家の中根史郎⽒による⽇本庭園。斬新なパビリオンと、意匠をこらした和の空間のコントラストがとってもクール!

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専⽤スロープを渡って、船をイメージしたパビリオンの内部へ。待ち受けるのは、これまで経験したことがない漆⿊の世界。⽬を凝らすと、光を帯びたさざ波が浮かび上がってきます。研ぎ澄まされていく五感。この体験で⾒えてくるのは、自分⾃⾝の⼼なのかも。

もう⼀つの⽬⽟は、江⼾時代の臨済宗中興の祖『⽩隠』の常設展です。根強い⼈気の『⽩隠』。国内有数のコレクションを誇る『神勝寺』がミュージアムの開館を機に、所蔵品の中から⼊れ替え制で20〜30点を展⽰しています。

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躍動感溢れる⽩隠の墨跡やダルマの禅画が、何の隔てもなく展⽰。筆を運ぶ⽩隠の息遣いが今にも聞こえてきそう。

⾃然あふれるロケーションも楽しんで!

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⼭の中にある『禅と庭のミュージアム』。敷地内は豊かな⾃然を借景とし、異なる趣の絶景があちこちに。中でも⼼の如く広がる⼤海を表現した「⼼字池」に架かる、美しい曲線の反橋「⿓背橋」はフォトスポットの⼀つ。四季折々の⾃然の中で撮影するとエモーショナルな写真が撮影できそうです。

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また11⽉の⼟・⽇曜は18時〜21時の間で紅葉ライトアップも開催されます。幽⽞な庭園を散策できますよ。

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それでは今回のイチオシのビュースポットをお教えしましょう!それがこの、周囲の景⾊を取り込んだお⾵呂。『浴室』は禅寺にとって、⼼と体の垢を落とす⼤切な伽藍。総ひのきの湯船に張られたのはラドンを含むトロリとした天然温泉で、⼊浴料800円(貸しタオル付き)を払えばどなたでも⼊浴できるんです。紅葉シーズンの真っ⾚な湯船に浸かってみたい!

禅体験もお⼟産もおもてなしの極致

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⾷も禅修⾏の⼀つ。神勝寺の修⾏僧は「四九⽇(しくにち)」と称して4と9のつく⽇の昼⾷に湯だめうどんを⾷べていて、境内にある五観堂では、禅僧が修⾏中に⾷べている「神勝寺うどん」を疑似体験できます。器や箸も修⾏僧と同じものを使ったり、⾷事の前
にお経を読んだりするなど、⼀連の作法を体験することで、⾷のありがたさを感じられる内容です。

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「神勝寺うどん」は⼀般的なうどんに⽐べてとても太いのが特徴。修⾏僧の通常の⾷作法は⼀切の⾳はご法度ですが、うどんを⾷べる時だけは⾳を⽴てて⾷べてもよいという習わしがあるそうで、豪快に⾳を⽴てながらうどんをいただきました。

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最後に、美意識を貫いた茶室で、お茶と和菓⼦のセットで⼼を整えました。驚いたのは、⼿作りという和菓⼦のクオリティ。上品な⽢さと、⼝溶けの良い⾹り豊かな餡。⾄福感のヒミツは、こしらえるスタッフさんの真⼼に違いない。

3時間の滞在は、あっという間に過ぎていきました。庭の⼿⼊れ、⾷事、接客すべてにおいて⼀流を極めた『禅と庭のミュージアム』。それは、禅寺で働くひとたちのおもてなしの⼼づかい。⾝も⼼も清められ、⼀歩敷地の外に出たとき世界が少し変わって⾒えました。

関連地域

広島県

「嚴島神社(宮島)」と「原爆ドーム」という2つの世界遺産を有し、国内外から多くの旅行者が訪れる広島県。広島風お好み焼き、牡蠣、レモンといった定番グルメから、化粧筆の代名詞ともなった熊野の筆づくり、かつての軍港の姿を残す呉の街並み。根強いファンが多い地元球団やサッカーチームの観戦も見逃せません。また近年では、サイクリストの聖地「しまなみ海道」や、連なる島々を飛び石に見立て名付けられた「安芸灘とびしま海道」など多島美景観を実際に体験・体感できる観光も人気です。