アート・文化
瀬戸内色のガラス さぬき庵治石硝子RGG Gallery(Rie Glass Garden)/香川県高松市
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- 地域
- 香川県
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- 関連タグ
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- フォトライター
- by 瀬戸内Finder 編集部
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- 最終更新日
- 2019年04月14日
「瀬戸内」と聞いて、まず初めに連想する色は何色ですか?
大半の人は、海の「蒼色」が思い浮かぶのではないでしょうか。
どこか温もりが感じられる蒼色のガラスは、『さぬき庵治石硝子(あじいしがらす)』。
香川県庵治町(あじちょう)で採掘される庵治石からつくられた、ガラスです。
この美しいガラスをつくりだすのは、香川県出身でガラス工芸作家の杉山利恵さん。
もともとは、インテリアや広告など、ガラス工芸とは離れた業界で働いていましたが、あるガラス作家の作品を見たのをきっかけに、杉山さんにとってガラスが特別なテーマになり、一念発起で故郷を離れ研鑽を積みました。
故郷を離れて、あらためて故郷に愛着を感じるようになり、「地元でしか産まれない、地場の何かを生かせるガラスを制作したい」と考え、試行錯誤を重ねて生み出されました。
手前にあるのが、実際の庵治石。一般的には、高級な墓石として利用されます。
庵治石をガラスの原料として使えないか、と杉山さんが思いついたときは、蒼く発色するとは思っていなかったのだとか。
しかし、試験的に庵治石を溶かしてガラスにしてみたところ、きれいな蒼に発色しました。
それを見たとき、「瀬戸内の色」だと思ったそうです。
ここは、高松市内にある『Rie Grass Garden』。
杉山さんのガラス工房兼ギャラリーです。
1階の工房では、ひとつひとつ、杉山さんの手でガラス工芸品がつくられます。
2階のギャラリーでは、工房でつくられたガラス製品を買うことができます。
展開しているのは、お皿、グラス、花器、置物、箸おき、照明機器など、暮らしの彩りとして取り入れられるものばかり。
このガラスを通して、地元香川の良さを発信したり、評判を聞いてギャラリーを訪ねてくる人と接点を持てることが、杉山さんの喜びなのだそう。
ここに足を運べば、「瀬戸内らしさ」が感じられる逸品に出会えるかもしれません。
関連地域
香川県
瀬戸大橋を介して本州と四国を繋ぐ四国の玄関口、香川県。県民のソウルフードとして親しまれている「讃岐うどん」は、県外からも多くの観光客を集めています。歴史的な観光資源と個性豊かな島々に恵まれてているのも特徴。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星を獲得した「栗林公園」、長い石段で有名な「金刀比羅宮」に加え、どこか地中海を思わせる美しい小豆島の他、せとうちの風景と現代アートを融合させた取り組みも人気を博しています。