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大人のアート旅。香川県の名建築まとめ

大人のアート旅。香川県の名建築まとめ

歴史ある建築物が多い香川県。
災害の少ない土地だからこそ歴史ある建築物が残っており、一方で耐久性や政治の問題で、すぐに「取り壊す」という判断がされる世の中。
その美しさへの感動と同時に、「後世に残すためにどうするか」を考えさせられる大人のアート旅はいかがでしょうか。

香川県の名建築その①「旧善通寺偕行社」

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善通寺市役所の横に佇む優雅な建築物。明治モダンという言葉では足りないその風格。
陸軍第十一師団の開庁に伴い,師団将校の社交クラブとして創設されました。
私自身何度も撮影地として使わせていただき、フォトウェディングや結婚式でも大人気です。
見学は自由で明治の社交場の雰囲気を体感できるので、オススメです。
秋は庭に紅葉が広がるのでシャッターチャンスです。

香川県の名建築その②「粟島海洋記念館」

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三豊市の粟島にある色鮮やかな海沿いの建築物。
その外観は無意識にカメラを構えてしまうほどフォトジェニックです。
粟島海員学校は明治30年に日本初の海員養成学校として開校。開設当時、村立だった学校は時を経て国立の海員学校となり、
海運界で活躍する優秀な人材を多く輩出してきました。

90年の歴史を詰めた館内は多くの資料があり、この養成学校のことを知ることができます。
瀬戸内国際芸術祭にも関わっており、島を訪れる人を魅了する建物になっています。
海が目の前で、雰囲気のある碇がある他、可愛い猫が迎えてくれるかも。
青い空によく似合う色をした建物なので、是非写真も楽しんでみては。

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香川県の名建築その③「丸亀城」

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最近再注目されているのがこの丸亀城。100名城の一つ。日本一高い石垣があり、日本に12城しか残っていない、現存天守の一つです。
桜の季節には息を飲むほどの美しい景色を作り出してくれて、多くの観光客で賑わいます。
しかしその美しい石垣が平成30年に崩落し、今現在も改修の真っ最中です。
多くのファンが丸亀城の完全復活を待ち望んでおり、期待が膨らみます。
丸亀城の近くには丸亀市市民交流活動センター「マルタス」という施設もあり、ゆっくり休憩もできますので、丸亀城とセットでお楽しみください。

香川県の名建築その④「香川県庁舎東館」

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香川県の建築を語る上で、これは外せません。香川県庁舎東館です。

このモダニズム建築は、日本を代表する建築家・丹下健三の手によるもの。その立役者は金子正則で、戦後初の民主選挙で選ばれた当時の香川県知事です。彼の最初の仕事は、戦後の焼け野原に新しい県庁舎を建てることでした。

政治と芸術は一つのものである。ともに人の心を豊かにするために捧げられなければならない。「政治とはデザインなり」金子正則著よりその言葉通り、金子知事は、新しい県庁舎の建築を丹下健三に依頼し、エントランスの壁画を猪熊弦一郎に、調度品の家具は剣持勇にと、一流のクリエイターたちによって新しい県庁舎を完成させました。

私自身も県庁が移転する直前に映画の撮影でお世話になっております。エキストラとして参加したその映画ですが、映画の雰囲気に合ったその美しさは、スクリーンの中でも際立っておりました。また何かの作品でこの香川県庁舎東館が活躍できることを願っております。

香川県の名建築その⑤「野外音楽広場テアトロン」

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さぬき市の建築物といえば野外音楽広場のテアトロンでしょう。
その姿は日本離れしており、古代ギリシャを思わせる風格。
多くのアーティストがここで音を奏で、その音色を楽しんできました。
イベントのない日は自由に入ることができるのはとても嬉しい。
海には小豆島が見えて、天気の良い日の景色は絶景そのもの。
自然と建築の調和をお楽しみください。

瀬戸内Finderフォトライター 日髙 慎一郎

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瀬戸大橋を介して本州と四国を繋ぐ四国の玄関口、香川県。県民のソウルフードとして親しまれている「讃岐うどん」は、県外からも多くの観光客を集めています。歴史的な観光資源と個性豊かな島々に恵まれてているのも特徴。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星を獲得した「栗林公園」、長い石段で有名な「金刀比羅宮」に加え、どこか地中海を思わせる美しい小豆島の他、せとうちの風景と現代アートを融合させた取り組みも人気を博しています。

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