歴史

お遍路だけじゃない!お寺に眠るお宝を見ることができる『総本山善通寺』/香川県

お遍路だけじゃない!お寺に眠るお宝を見ることができる『総本山善通寺』/香川県

今回はこの「総本山善通寺」をご紹介したいのですが、「どこ? なんのお寺?」という声が聞こえてきますので、以下のURLからどうぞ。
https://zentsuji.com/keidai/

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そんな善通寺の見どころといえば何といってもこの五重塔。木造建築としては日本で3番目の高さを誇ります。火災や崩壊に合って、現在は4代目ですがその立派な佇まいは見ごたえありです。

次に、ご紹介……と思ったのですが、調べたらすぐに出てくる情報よりも、私の独断と偏見に満ちた内容に変更いたします。

私が是非体験していただきたいのは、「宝物館見学」です。
善通寺にある宝物館、ここを見学することができます。(戒壇巡りとセットです)
料金など詳しくは こちらから。
セットになっている戒壇巡りは別記事からお楽しみください。

弘法大師空海がここで生まれた証!?1250年前からある井戸

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この宝物館へ入るまでの道にも、是非みていただきたいお宝がございます。

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まずはこの井戸。「産湯井」と呼ばれており、空海さんが生まれた際に使用されたといわれております。つまり1250年以上前の井戸ということに……。

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扉の中にあるため、間近では見ることはできませんが、すぐそばにその井戸から水を引いている手水鉢があるので、そちらをお楽しみください。

こんなところにこんな貴重なものが!?大きな梵鐘

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さらに進むと、大きな鐘が見えてきます。「梵鐘」という大きな鐘。あまりに堂々と外に置かれていますが、実はとても貴重なもの。

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江戸時代に制作されたといわれており、現在使用されている鐘の先代に当たります。高さは1.5mほどあり、戦時中の金属回収の際も回収されずに残った強者です。鐘を横目に宝物館へ到着です。

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今なお健在する威厳!1300年前の如来像頭部

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宝物館に入るなり背筋がピンとなってしまいますが、ここでまず私が是非見ていただきたいのは、この「如来像頭部」。

見ての通り頭部しか残っていないのですが、これは粘土で製作されており、それが現在までこの形を保っております。この技法は奈良時代のもので、唐の影響を受けたものが多かったのだそうな。目尻は少し釣り上がり、口は大きくへの字になっております。
空海さんはこの如来像を拝んでいたのでは、といわれております。

さらに最新技術を用いて、この如来像の復元が進んでいるそうです。楽しみにしておきましょう。

親子で作った国宝!気が遠くなる作業であったろう 一字一仏法華経 序品

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次にご紹介したいのは、この「一字一仏法華経 序品」。国宝です。

21mにも及ぶ長い巻物で、その経文はなんと4,187文字。そして最大の特徴は一文字の横に仏像が描かれていること。文字を空海さんが、仏像の絵を空海さんのお母様が書いたと伝えられています。

平安時代中期頃に制作されたとされるこの巻物は見応え抜群です。初めの方と巻末しか展示されておりませんが、実はひとつだけ仏像の横に文字がない箇所があるそうな。「どういう意図が!?」と思いますが、すぐ近くの枠外に一文字だけ書き足されており、どうやら一文字飛ばしてしまった模様。

「母さん!一文字忘れてしまった!」
「ええ!もう仏像描いちゃったわよ!もうしょうがないから枠外に書き足しなさい」

というやりとりがあったのではと思うと、急に親近感が湧いてきます。

※宝物館に展示されているのは複製本です。毎年11月3日に原本の特別公開を予定しております。

ご紹介した他にも国宝があり、説明文も丁寧に書かれていますので、是非昔の文化に触れてみてください。

※宝物館内展示物の写真は、善通寺提供。
※宝物館内は撮影禁止となります。

関連地域

香川県

瀬戸大橋を介して本州と四国を繋ぐ四国の玄関口、香川県。県民のソウルフードとして親しまれている「讃岐うどん」は、県外からも多くの観光客を集めています。歴史的な観光資源と個性豊かな島々に恵まれてているのも特徴。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星を獲得した「栗林公園」、長い石段で有名な「金刀比羅宮」に加え、どこか地中海を思わせる美しい小豆島の他、せとうちの風景と現代アートを融合させた取り組みも人気を博しています。