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絶景!爽快!瀬戸内海を一望できる天空のブランコ/雲辺寺山頂公園(香川県観音寺市)

絶景!爽快!瀬戸内海を一望できる天空のブランコ/雲辺寺山頂公園(香川県観音寺市)

SNSで巷を賑わせている絶景すぎるブランコがあると聞いてやって来たのは、香川県最西端に位置する観音寺(かんおんじ)市。 
天空の鳥居や寛永通宝(かんえいつうほう)を模した銭形砂絵(ぜにがたすなえ)などが有名な、自然豊かでのどかな町です。

雲辺寺ロープウェイで天空のブランコを目指す!

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ここが、そんな観音寺にある県内最南端の駅『雲辺寺(うんぺんじ)ロープウェイ』の山麓駅。今回天空のブランコへ誘ってくれるのが、このロープウェイなんです。レトロな雰囲気の建物がなんともかわいい!
1987年(昭和62年)開業の雲辺寺ロープウェイは、この麓から、観音寺市と徳島県・三好(みよし)市の境界に位置する雲辺寺山の山頂まで、年中無休で運行しています。

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さあ、早速黄色の可愛らしいゴンドラに乗って、山のてっぺんまでレッツゴー!
このゴンドラは、定員が101名(2021年現在は半分ほどに制限中)という大きさ。あまり乗る機会がないのでドキドキします……!

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雲辺寺ロープウェイの全長は2,594m。その高低差は657mあり、山頂駅までは秒速10m(時速36km)という速さで到着します。
晴れた日のゴンドラからは、瀬戸大橋や広島県の福山市、最も視界がいい時はしまなみ海道まで見えるのだとか。
乗車中は見所を教えてくれるアナウンスもあり、もうひとつのゴンドラとすれ違うスリルや、眼下に広がるダイナミックな自然の大パノラマを楽しめますよ。

香川と徳島の県境がこんなところに!

山麓駅から約7分。あっという間に山頂に到着すると、ひんやりとした空気に包まれます。
標高927mの雲辺寺山は、平地と比べると平均して7度、高松とではおおよそ10度ほどの気温差があり、真夏でも30度を超えることはないのだとか。

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山頂駅を出てすぐにあるのが、こちらの県境。
徳島県ゾーンは四国八十八ヶ所のなかで最も高い場所にある四国霊場第66番札所・雲辺寺の境内、香川県ゾーンは今回の目的地である雲辺寺山頂公園の敷地になっており、多くの来園者が跨いで記念撮影をするちょっとしたフォトスポットにもなっています。

標高920m!天空にある雲辺寺山頂公園

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山頂駅から歩くこと数分で雲辺寺山頂公園に到着!
広々とした芝生にはテーブルやイスが設置されており、お弁当持参でピクニックを楽しむなど、自由に過ごすことができます。
雲辺寺山は紫陽花や紅葉狩りスポットとしても人気で、紅葉の時期には一日最多2,000人ほどの来園者が訪れることもあるそうです。

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公園から見下ろすと、そこに待っていたのは最高の景色。眼下に広がるのは観音寺市とそのお隣の三豊(みとよ)市です。いりこの産地として有名な伊吹島(いぶきじま)や荘内半島(しょうないはんとう)、銭形砂絵も見えますよ。
この眺め、綺麗な空気、青い空に緑の芝生、最高に気持ちいい〜!!

SNSで話題沸騰!爽快すぎる『天空のブランコ』

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絶景を更に楽しめるのが、この『天空のブランコ』です。
2020年7月に登場して以来SNSで人気を博しているというこのブランコは、芝生の斜面に立てられているため目の前を遮るものが何もなく、絶景、爽快感とほんの少しのスリルが味わえることで話題に。
まさにこの場所ならではの楽しみ方ですよね。

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手前には撮影台も備え付けてあるため、自分たちで撮影できるのが嬉しいポイント。休日にはこの撮影台の後ろにズラッと人が並ぶほどの人気っぷり!
絶景と共に素敵な写真が撮れるということもあり、台湾や香港などのメディアにも取り上げられるなど、香川の新しい観光スポットとして注目されています。

『天空のフォトフレーム』で思い出を切り取って

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枠の中に入って、ハイ、チーズ!
こちらは、天空のブランコとセットで楽しみたい『天空のフォトフレーム』。
この日奈良から観光で訪れていた仲良しのお二人。讃岐うどんとこの公園が今回の旅の目的だったのだそう。
この後も他のフォトスポットで撮影を楽しんでいましたよ。

公園にあるブランコ以外のフォトスポットや撮影台は、なんとスタッフの皆さんの手作りなのだといいます。
園内では傘などの撮影用小道具も貸し出ししているので、ぜひ彼女たちのように絶景と共に思い出の写真を撮ってみてくださいね。

四季折々楽しめる公園を目指して

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そもそもこれらのフォトスポットが出来たきっかけは何だったのでしょうか?
「スキー場を営業していた冬季のみでなく、通年楽しめる公園にしたいという思いがずっとあったんです。この素晴らしい景色に映えるものを、ということで、以前より案としてあったブランコを完成させました」と話してくれたのは、四国ケーブル株式会社・企画営業部の赤川さん。
広報も担う彼を中心にアイデアがどんどん形になっていき、元々登山客やお遍路さんの憩いの場だったこの公園が瞬く間に話題性のある場所に変わっていったのです。

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スキー場は2020年3月に惜しまれつつも閉業しましたが、なかなか雪に触れる機会のない香川の子どもたちのために雪遊びができる場所を残したいという思いで、2021年からは公園内に雪を降らせて無料開放しています。園内では長靴の貸し出しもあるので、スキー場よりもカジュアルに遊びに来れそうなのが嬉しい!ソリに雪だるまづくりなど、子どもも大人も雪遊びを目一杯楽しめますよ。

隣り合う『雲辺寺』も見所たっぷり!

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公園を思い切り満喫したら、隣り合う雲辺寺を訪れることもお忘れなく。お薦めは、境内にいる『五百羅漢(ごひゃくらかん)』。この像はお釈迦様の入滅後集まったとされる弟子たち(聖者)を模したもので、表情、仕草、どれひとつとっても同じものがなく、自分に似ている像が一体はあると言われています。ずらりと並んでいるその様子は壮観で、一見の価値がありますよ。
雲辺寺は、その名の通り辺りを雲に包まれることもあり、その雲の中に立つ五百羅漢の様はより神秘的なのだといいます。

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紅葉や紫陽花など、季節に合わせて期間限定で販売される雲辺寺オリジナルお守りや、趣向を凝らした御朱印も要チェックです。
「雲辺寺山は、景色を楽しんでもらいながらのんびりとくつろいでもらうことができる場所です。四季によっていろんな見方ができるので、リフレッシュをしに来てもらえればと思います」。
次来たときにも楽しんでもらえるように、と今後も新しい仕掛けを考えているという赤川さん。今後も雲辺寺山頂公園の動きから目が離せなさそうです。

瀬戸内Finderフォトライター 山田芽実

関連地域

香川県

瀬戸大橋を介して本州と四国を繋ぐ四国の玄関口、香川県。県民のソウルフードとして親しまれている「讃岐うどん」は、県外からも多くの観光客を集めています。歴史的な観光資源と個性豊かな島々に恵まれてているのも特徴。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星を獲得した「栗林公園」、長い石段で有名な「金刀比羅宮」に加え、どこか地中海を思わせる美しい小豆島の他、せとうちの風景と現代アートを融合させた取り組みも人気を博しています。